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  1. 「書かなくていいの?」 各種証明書の申請をかんたん、スピーディに(北海道北見市)

「書かなくていいの?」 各種証明書の申請をかんたん、スピーディに(北海道北見市)

転入転出や住民票など、様々な手続きで市民と自治体の接点となるのが窓口です。自治体側でも日々多くの対応が行われているため、改善効果が高い大切な業務です。

今回は、窓口で「書くこと」を削減している北海道北見市の事例をご紹介します。

※本記事は『ヒントとアイデアを集める行政マガジン ジチタイワークス』からの転載です

窓口の課題

住民票を取りに行く場合を考えてみましょう。市民から見ると、多くの自治体ではこうした流れになっているのではないでしょうか。

①記載台をさがす
②必要な用紙を選択して記入する
③書き方がわからず職員に聞いてしまう・・・

これを職員の側から見ると「ひとりひとりに書き方を説明する時間」や「提出された内容の確認にかかる時間」といったタスクが浮かび上がります。

業務の効率化は自治体の職員として至上命題であること、さらには住民の方が窓口で悩んでいる姿や書類の記入に多くの時間がかかっているのを見て、これは改善しなければと思うようになったとのことです。

えっ、書かなくていいの?

「書き方の説明や書かれた内容の確認に時間がかかるならば、聞き取りしながら作成を支援して受付すればよいのでは?」実際、北見市ではこのような流れで受付しているそうです。

①窓口へお呼びします。(記載台はありません)
②運転免許証などを提示いただいて本人確認を行います。(これが最も重要だそうです)
③職員が必要事項を聞き取りします。(卓上にはメニュー表が置かれています)
④印刷された申請書の内容を確認し、署名していただきます。

 

はじめは市民の方々から「えっ、書かなくていいの?」といった驚きの声や「今まで何枚も書くのが大変だったので助かります」といった声を多く頂いたそうです。

※記載支援が難しい場合や第三者請求など例外的な対応の場合は、従来の手書きの申請書を使用しているとのことです。

速さの工夫

「職員が聞き取りながら申請書を作成する」と言うと、逆に時間がかかるのではないかと思うかもしれません。しかし、その裏には速さを支える工夫がありました。

手順をそろえる

職員が聞き取り確認する事項や、申請書ごとに違っている記入項目を整理してシステムに組み込み、職員が同じように受付できるように窓口応対も工夫しているそうです。さらには、メニュー表など、わかりやすく視覚に訴える工夫も行っているとのこと。

申請書の統合化

住民票・印鑑証明・戸籍証明・税証明など、種類が異なる証明書を1枚でまとめて申請できるように申請書を統合化。年間9万件ほどある申請数のうち、15%ほどは2種類以上を同時に必要としているそうで、見えないところで、書く手間や枚数も少なくなっていますね。

ワンストップサービス

それまでは別の窓口で受付していた税の証明書も同じ窓口で受付できるように変更。証明書をまとめて取る人も多いため、そのぶん、窓口を周る数も少なくなっているとのことです。

小さく始めて、少しずつ形にする

これぞ改善といった取り組みですが、いきなり最初から全体に導入できたわけではなく、始まりは平成23年の職員提案で、半年後にまず税証明からスタート。当初は申請書をMicrosoftOffice(R)のAccess(R)で出力できるようにして試行を始め、平成26年には住民票・印鑑証明・戸籍証明にも範囲を広げ、現在は窓口の業務システムを構築して住民異動届なども「書かない窓口化」を進めているそうです。

初めの取り組みから6年以上経過していますが、仕組みだけではなくどう運用するかが大切で、現在でも日々試行錯誤しながら業務を行っているとのことでした。

まず、やってみる

うちには予算がないから・・・と思う前に、経費をかけずに始められることはたくさんあります。北海道北見市ではほかにも「手続きのチェックシート」など、アナログでできることから情報の整理を行ったそうです。窓口業務であれば、記入しやすい申請書とはどんな形か整理すれば書く手間や質問が減るかもしれない、申請書を受け取った後の事務処理の流れはどう組んだら効率的か・・・など少しずつ改善を重ねていくことで、全体の手間や時間を減らすことができます。

担当者の方によると、日頃課題を感じている職員の声を拾うことが大切とのこと。日々の仕事のなかで「これはどうしてこうなっているのか?どうやったらいいか?」といつも考えアンテナを高く持つことから、改善のヒントが見つかります。業務の手順や流れを見直し、少しずつ積み重ね、仕組み化していくことが必要なのではないでしょうか。

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