自治体をおもしろくするメディア 自治体クリップ

MENU

  1. 再エネ+水素の力で災害に強い地域づくりを目指す(宮城県)

再エネ+水素の力で災害に強い地域づくりを目指す(宮城県)

今も復興途上にある東北。各自治体は災害対策と環境保全を両立させたまちづくりに頭を悩ませている。そんな中、宮城県は新しいエネルギー供給システムの活用で注目を集めているという。

現場を訪問し、宮城県環境生活部再生可能エネルギー室室長の佐藤さんに話を聞いた。

※下記はジチタイワークス防災・危機管理号(2019年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供] 東芝エネルギーシステムズ株式会社

東日本大震災をきっかけに

仙台市にある楽天生命パーク宮城。その正面ゲート脇に、宮城県のキャラクター・むすび丸が描かれたコンテナが設置されている。東芝エネルギーシステムズの「H2One」だ。この最新エネルギー供給システムを導入したいきさつについて、佐藤さんはこう語る。

「東日本大震災では、数多くの被害が発生しましたが、ライフラインの停止も県民の生活に大きな影響を及ぼしました。その教訓から、エネルギーの自立分散化は重要な課題となっています。それと同時に、宮城県では水素の利活用を推進しており、再生可能エネルギーに関しても同様です。そういったエネルギーの関連設備をモデル的に導入しようと検討した際に、H2Oneであれば水素・再エネ両方を有効利用でき、かつ再エネ独特の『出力変動が大きい』という問題も解決できることが分かりました。さらに国の補助金があるため、導入費用も軽減できます。ここまで全ての条件を満足できるものは、他にありませんでした」(佐藤さん)。

平常時・非常時の運用は?

2Oneが設置されている同パークは広域避難場所に指定されている宮城野原公園総合運動場内にあり、災害対応目的として最適の場所といえる。また、野球観戦者だけでも年間で165万人が訪れる場所であるため、PR効果も生んでいるようだ。平常時の運用は、H2Oneが生んだ電力でデジタルサイネージを動かして宮城県のエネルギー取り組みに関するPRを行い、球場の照明の一部もカバーする。

災害発生時にはこれを切り替え、情報伝達を目的としたFM局への電源提供や、避難誘導用の照明・スピーカー電源供給、携帯電話の充電に使用できるUSB機器の解放などを行い、被災者の誘導や情報収集を支援するという。それらの用途で、H2Oneは72時間の連続稼働が可能。災害発生から最も混乱する時期をカバーする仕組みだ。佐藤さんは「今ではH2Oneが宮城県の水素エネルギーに対する取り組みのシンボル的存在になっています」と目を細める。

エネルギーの先進都市に向かって

新時代のエネルギー利用に先鞭をつけた宮城県。周囲からの注目度も高く、H2Oneの導入後1年間でメディアなど10社程度からの取材を受け、自治体や大学の視察も10件ほどあった。海外の研究者も足を運んでいるという。また、同パークでのイベント「みやぎ水素DAY」などを通して県民にもPRし、内外ともに再エネや水素の利活用に関する啓発を進めている。

県では導入から1年以上にわたる運用をもとにガイドラインを作成し、情報共有にも活用していく考えだ。「このシステムがさらに普及し、防災と新エネルギーに対する理解が広まってくれれば」と佐藤さんは語ってくれた。

写真左より、宮城県環境生活部再生可能エネルギー室の沼澤さん、室長の佐藤さん、佐々木さん

系統電力が絶たれても自立運転可能な水素エネルギーシステム

「H2One」は再エネと水からエネルギーを作り、貯め、必要な時に使える自立可能なシステム。常時無人で稼動し、ブラックアウトの際にもそのままエネルギーを供給し続ける、防災に最適なエネルギーシステムです。

「H2One」の特徴とは

長期保管可能

水素はバッテリーのように放電して減ることも、軽油のように劣化してしまうこともないエネルギー。季節や年を跨いでも利用可能で、長期保管に優れます。

安心・快適

稼動中の騒音が少なく、有害排気ガスも出ません。臭いもありません。避難所生活での苦痛を少しでも和らげ、夜間の睡眠改善に役立ちます。普段はCO2を全く出さない新たなエネルギーの形として住民へ発信可能です。

かんたんオペレーション

一体型のパッケージ製品なので、基礎と電気・水配管だけで設置可能。自動運転で操作は不要、法令に基づく技術者の選任や常駐、届出も必要ありません。面倒な燃料の補充も不要です。

こんな使い方ができます

こんな利用法も…【タイニーハウス】

移動型住居の「タイニーハウス」とH2Oneを組み合わせることで、個室の簡易診療所や妊婦・赤ちゃんへの専用部屋にも活用可能。普段は市民へ災害対策意識を高めるPRに。

実施主体:一般社団法人 シンプルライフ協会 URL:https://smpl.fi/

国の導入補助金を活用できます。

環境省では平成30(2018)年度から3年間、「地域の防災・減災と低炭素化を同時実現する自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業」を実施。地域防災計画に基づく避難施設等に設置されるH2Oneと再生可能エネルギー等発電設備(工事を含む)は補助金の対象となります。

お問い合わせ

東芝エネルギーシステムズ株式会社(担当:熊木)
044-331-7712
〒212-8585 川崎市幸区堀川町72-34(ラゾーナ川崎東芝ビル)

メール NEPJ-INFO@ml.toshiba.co.jp
Web https://www.toshiba-energy.com/hydrogen/

あの街、この街の
“おもしろい”がここに

自治体のイロイロな情報を日々発信!
人気の広報紙やユニークなイベント、民間企業とのコラボレーションなど。
普段あまり目にすることがない情報を、一気に入手できます。
魅力ある街づくりのアイデアや、暮らしを楽しくするヒントが、きっと見つかります。

メルマガ会員募集中