子どものストレスマネジメント教室(広報はままつ 平成29年11月号)
子どもは元気いっぱいでストレスとは無縁だと思われがちですよね。
ですが、感情や考えを表現する能力が発達段階にある子どもは、自分が感じている不調や違和感をうまく伝えることができません。その結果「子どもにはストレスがない」という誤解を生むこともありますが、実は大人と同様、子どもも確かに感じていますし、心の健康のためにストレス対策が必要です。
今回は子どものストレス対策について特集した「広報はままつ」をご紹介します。特に浜松市が取り組んでいる「ストレスマネジメント教室」は必見です。
子どももストレスを感じている
子どもがストレスを感じる主な原因は、クラス替えや引っ越し、進学など、身の回りの環境の変化です。また身体や心の成長に個人差があるため、周囲の友達とのギャップにストレスを感じることもあります。こうしたストレスは体調の変化や集中力の低下、不登校といった形で表れることも少なくありません。
大人のストレス対策としては2015年12月から義務化された「ストレスチェック制度」がありますが、現在のところ、子どものストレス対策については特にこれといった制度は用意されていません。
そこで浜松市では、平成21年度より小学校4年生を対象とした「ストレスマネジメント教室」を実施し、ストレスへの上手な対処方法を子どもたちに伝えています。基本的には希望校のみが対象ですが、平成28年度には市内のおよそ半数の学校で実施されました。
「ストレスマネジメント教室」とは?
ストレスマネジメント教室は、子ども自身が自分のストレスのサインに気づき、上手にストレスと付き合えるようになることを目的としています。また大人、特に教職員もこのプログラムを通して、メンタルヘルスへの理解が促進され、子どものこころの問題にスムーズに取り組めるようになります。
実際に教室で行われているプログラムをご紹介します。
ウォーミングアップ
カードを使ってゲーム感覚で「ストレス」「ストレッサー」「コーピング」といった用語を覚えるとともに、緊張をほぐしていきます。
①ストレス場面の対処方法を考える
「ぞうのアリス」という物語を題材に、暴力以外のストレス対処方法について互いに話し合いながら、さまざまなストレス対処の方法を学びます。
②ストレス構造を知る
さまざまなストレス場面を具体的に想像しながら、自分ならどういう顔になるかを「表情絵カード」から選び、身体に出てくるストレスのサインについて理解します。
③ストレス構造と実際の場面を結びつける
「ぞうのアリス」の物語にストレス・ストレッサー・コーピングを結びつけて、ストレス構造を具体的に理解します。
④リラックス体験
深呼吸や筋弛緩法などの体を使ったリラックス法やイメージ療法を体験して、ストレスに自分で対処する方法を学びます。
おまけ:「からだ」を使ったストレス対処法
ストレスを感じると呼吸が浅くなり筋肉が硬くなってしまいがち。「こころ」と密接につながっている「からだ」をほぐすことでリラックス状態を導きます。ご家庭で試してみてくださいね。
子どものこころの健康づくり
私たちの身の回りには、ストレスの原因があふれています。そして、子どもも同じようにストレスを感じています。
これからの未来を担う子どもたちの「こころの健康」を守るために、子どものストレス対策について一緒に考えてみませんか。
「広報はままつ」平成29年11月号
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