美味しさの秘密は雪にあり(広報上越 平成29年2月号)
突然ですが「雪下野菜」という言葉を聞いたことがありますか?雪の下で貯蔵した野菜のことで、甘みが増すということから最近注目されています。
本日は、雪を活用した取り組みが特集されている「広報上越」のご紹介です。
どうして雪の下で貯蔵すると美味しくなるの?
雪国ならではの伝統文化に「雪室」があります。
秋に収穫できる野菜を畑に残し、雪の下で保存する工夫も受け継がれてきた文化の一つです。また、地面を掘り下げて雪を詰めたり、雪を積み上げたりして、その雪の表面を茅や藁などで覆って「雪室」をつくり、夏が過ぎるころまで食品の貯蔵に利用していました。※本文引用
冷蔵庫が普及する昭和30年代頃までは現役で活躍していたそうで、ワインづくりにも活用されていたそうですよ。
雪の下は温度がゼロ度に近く、湿度をほぼ100%に保つことができるそうです。この安定した「低温多湿」の環境が美味しさの要因の一つではないかと考えられているとのこと。
また、野菜の場合は凍結しないように植物体内の糖分濃度が上昇し、さらに呼吸が抑制されるので鮮度が維持できるんですって。
先人の知恵が活かされているんですね!
雪は環境に優しい資源 ~厄介者から自然エネルギーへ~
近年、エネルギー問題が注目を集めるなか、雪の資源としての活用が見直されています。
断熱材で覆った現代式の雪室も開発されており、お茶、コーヒー、酒などの「雪室商品」も誕生しているそうです。また、市内の小中学校に雪冷房を導入するという「利雪」という試みも始まっています。
(公財)雪だるま財団のチーフスノーマンの伊藤さんによると、雪冷房を体験した子ども達は雪を資源として認識し、エネルギー問題にも自然と目を向けられるようになっているそうです。
豪雪地帯では除雪に莫大な予算とエネルギーが投入されていますが、雪を資源として活用するという視点は他の地域へのヒントになりそうですね。
美味しい体験イベントも盛りだくさん
JAえちご上越では雪下・雪室野菜の試食や体験イベントが開催されているほか、保育園や学校給食にも提供されているそうですよ。うらやましいですね。
また、市内の飲食店でのグルメフェアでは各店のオリジナルメニューを通して「雪の味力」に触れることができるようです。
食を通して雪国文化の体験ができる「雪下・雪室商品」。
ぜひ、熟成されたうまみを味わってみたいものです。
「広報上越」平成29年2月号
http://machiiro.town/p/18270
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