伝統を守り伝えていくこと(広報くわな 平成29年9月号)

今年の夏は暑かったですね〜。それでも私の住んでいる地方は、9月に入って(朝晩だけ)多少涼しくなりました。このまま一気に「秋」になるんでしょうか…。
そうそう、秋といえば各地でいろんなお祭りや伝統行事が行われる時期ですね。今回はそのひとつ、桑名市の無形文化財「八幡神社獅子舞」のお話。さっそく「広報くわな」を見てみましょう。
五穀豊穣を願う伝統の獅子舞
「八幡神社獅子舞」というのは、五穀豊穣・無病息災を願って行われる桑名市の伝統行事です。子役の扇に獅子が戯れる「扇舞」、本物の日本刀で獅子が舞う「刀舞」、色とりどりの飾り物を獅子が食いちぎる「花舞」など、華やかな空気と緊迫の空気が入り交じった舞は観客の目を釘付けにします。
この獅子舞が始まったのは、1699年のこと。以来300年以上にわたり、地域の人々の手で受け継がれてきました。ちなみに獅子の役者が操る「獅子頭」は、なんと祭りが始まった当初のものを大切に手入れしながら使っているそうです。この行事がどれほど人々に愛されているか、よくわかりますね。
守り伝えるために、変えていく
八幡神社獅子舞の舞や笛は、すべて口伝えで受け継がれてきました。とはいえ少子高齢化や人手不足の影響はこの地域でも深刻。このため地域の人たちは、時代に合わせた変化を受け入れながら、長年の伝統を絶やさないための工夫をしています。
かつては「北島獅子舞」と呼ばれていたこのお祭りが、長島町の合併を機に名称変更したのもそのひとつ。また以前は「地域を決して出てはいけない」と言われていた舞を、他の地域の行事やショッピングモールに出向いて披露しているのもまた、そんな工夫の結果です。
大事なものを守るために、変えるべきところはあえて変える。そんな柔軟な姿勢が、この先も「八幡神社獅子舞」を支えていくのでしょう。
「観客」も担い手のひとり!
現代社会の中でがんばって維持されている、全国各地のお祭りや行事。貴重な伝統を未来に伝えるためにも、これまでよりもほんの少し、身近な伝統行事に興味を持つのはいかがでしょうか?
もちろん祭りの中心になって参加するのも一つの方法ですが、「観客」だって立派な担い手のひとり。まずは、地域の伝統行事を見に行くことから始めてみましょう。
毎年9月の第3土曜日、日曜日に開催されている八幡神社獅子舞。今年は9月16日と17日です。ぜひお出かけされませんか?
広報紙には、地域のさまざまな行事の情報が掲載されています。ぜひ活用してみてくださいね!
「広報くわな」平成29年9月号
http://machiiro.town/p/25420#page/1
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