ふるさと納税とはどういうもの?どんなメリットやデメリットがあるの?

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テレビや雑誌で特集が組まれることの多い「ふるさと納税」ですが、どんな制度なのか詳しく知っていますか。納税をして特産品をもらうということはよく紹介されているので、何となくお得な制度ということは知っていますよね。

とはいえ、納税から特産品を受け取るまでの流れなど、具体的なことは分からないという人は少なくないのではないでしょうか。

今回は、ふるさと納税の制度や、メリット・デメリットについて紹介していきます。

ふるさと納税とはいったい何?

そもそも、ふるさと納税は、どういういきさつでできたものなのでしょうか。創設は2008年でしたが、きっかけは2006年3月に日経新聞のコラムで「地方を見直す『ふるさと税制』案」という記事が掲載されたことです。このような記事が掲載されたのは、過疎化が原因で税収が減少している自治体があることや、地方間で税収に格差が生じていることが問題視されていたためです。

さらに、地方から都市部に出て生活をしている人たちのなかには、住んでいる自治体よりも生まれ育った地元のために納税したいと考えている人も多くいました。コラムが掲載されたことで、これらの問題を解消するためにはどのような仕組みをとれば良いのか本格的に議論されるようになったのです。

ふるさと納税とは、自分のふるさとに納税するというものではありません。納税先は自分で選べるもので、一言で説明すると地方自治体に対する「お礼の品がもらえる寄付金制度」です。自分で決めた納税先に寄付を行うことで、控除上限額のうち2,000円(課税所得によっては2,000円以上になることもあります)を超える分の税金が控除されます。

ちなみに、寄付の金額や回数、寄付先の数に制限はないので、自分の控除上限額に収まっていれば実質2,000円で複数の自治体に協力できるというわけです。さらに、寄付金をどのような目的で使用してもらいたいかという選択も可能です。そのため、寄付金の使い方で寄付先の自治体を選ぶという方法もあります。

ふるさと納税のメリットってどんなところ?

ふるさと納税は、利用者と自治体の両方にメリットがあります。利用者側のメリットは、ふるさと納税をすることで税金の控除を受けられる点です。しかも、返礼品ももらえます。控除の金額は収入によって変わりますが、平成27年に改正された税制によって、控除の限度額がそれまでの2倍になりました。

独身で年収が500万円の人を例にあげると、改正前は3万円だった限度額が5万9,000円に引きあがりました。つまり、実質2,000円で5万9,000円までの特産品をもらえるようになったということです。5万9,000円を超えた金額は自己負担となるので、仮に6万円分の特産品を選ぶと、もともと負担が必要な2,000円と、オーバーした1,000円の合計3,000円の自己負担になります。

回数も自由ですが実質2,000円が必要なのは1回目の寄付のみです。そのため、2回目以降は限度額内であれば自己負担はありません。また、好きなタイミングで寄付ができるのもメリットと言えます。決まった期限がないため、自分が希望する寄付金の使い道をしてくれる自治体を見つけたとき、応援したい自治体を見つけたときなど自由に寄付ができます。ちなみに、クレジットカードでの決済が可能な自治体もあるので、振込みの手間がなく即時寄付をすることが可能です。ポータルサイトを経由すればポイントも貯まります。

自治体側のメリットは、人口が少なくても税収が得られる点です。人口が少ない自治体は税収も少ないため、本来なら税収によって行われる事業が進まなくなってしまいます。しかし、税収が増えることで収入を確保でき、さまざまなことに活用できます。それだけではありません。返礼品は特産品なので、自治体の特産品をPRできます。これまであまり有名ではなかった特産品を広く知ってもらうことができたり、特産品が観光の誘致になったりします。特産品がない自治体でもアイデア次第で自治体をうまくPRする返礼品を準備できるでしょう。

あらかじめ知っておきたいデメリットとは?

一見、メリットばかりに感じるふるさと納税ですが、デメリットもあります。利用者側のデメリットは、必ずしも節税になっているとは限らないという点です。たしかに、税金の控除がされるので、税金が安くなった気分になります。しかしそれは、国や住所地に支払うはずの税金をほかの自治体に寄付しているだけという場合があるのです。とはいえ、返礼品があるので支払うべきものは支払いつつ、返礼品ももらえるというお得な制度には変わりません。

ただし、その年に行ったふるさと納税の控除がされるのは、次の年の税金が対象となります。そのため、もしも前年よりも収入が大幅に減っていれば、控除の限度額も減る可能性があります。収入が大幅に減った人が前年の収入を基に計算をしてふるさと納税をおこなうと、国や住所地に支払うべき税金よりも多い金額の寄付をしてしまうということもあり得るのです。また、控除の手続きが面倒な点もデメリットと言えます。

自治体側のデメリットは、目を引くような特産物がないと、なかなか税収を得られない点です。ほかでは手に入れられないような特産品など、多くの人の注目を集めることができれば税収がアップします。しかし、なかにはもともと特産品がない自治体もありますし、返礼品を準備していない自治体もあり税収アップにはつながらないところもあります。ほかにも、その自治体で多くの人がふるさと納税を利用することで、本来得られるはずだった税金がほかの自治体に流れてしまうことも考えられます。

ふるさと納税の具体的な手順は?

ふるさと納税をするための具体的な手順を確認しましょう。はじめに、寄付をする自治体を選びます。自分が生まれ育った自治体はもちろん、応援したい自治体や気になる返礼品がある自治体など自由に選べます。自治体が決まったら自治体に寄付の申し込みをします。

ほとんどの自治体ではインターネットでの受付をしていますが、電話やメール、ファックスや窓口などさまざまな方法で申し込みが可能です。申し込みをすると、自治体からふるさと納税に必要な書類が届きます。振込用の納付書も入っているので納付書を使って支払っても良いですし、クレジットカードや銀行振込、現金書留などでの支払いが可能な自治体もあります。

支払い後に自治体から返礼品や「寄付金受領証明書」「ふるさと納税ワンストップ特例制度に関する書類」などが送られてきます。寄付金受領証明書は寄付金の受領を証明する書類で、確定申告をする際に必要なので大切に保管しておきましょう。ふるさと納税で税金の控除を受けるためには、確定申告をしなければいけません。確定申告は寄付をした翌年の3月15日までに行います。ワンストップ特例制度は、一定の条件をクリアすることで確定申告を行わなくても控除が受けられる制度のことです。「年収が2000万円以内、給与以外の所得が20万円以下であること」「ふるさと納税を行った自治体が5自治体以下であること」「住宅ローン控除や医療費控除など、ふるさと納税以外で確定申告を行う必要がないこと」が条件です。

ちなみに、寄付先の自治体が5つ以下であれば、1つの自治体に複数回など6回以上の寄付を行っても問題ありません。ワンストップ特例制度は「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」を郵送するだけです。ただし、1つの自治体に複数回の寄付を行った場合は、寄付をするたびに提出しなければいけません。

デメリットを減らして上手に利用しよう

ふるさと納税は節税の目的ではなく、応援したい自治体への寄付を目的とすることが大切です。自治体によってたくさんの返礼品があるので、返礼品によってお得に感じたり損したと感じたりしがちです。しかし、本来支払うべき税金の一部を応援したい自治体へ寄付していることに気づけは、損得を感じることが減るはずです。

また、手続きが面倒な点は、使いやすいふるさと納税サイトを選んで利用することで解決できます。メリットとデメリットを知ったうえで、応援したい自治体にふるさと納税をしてみましょう。