注目!趣向を凝らした自治体PR動画15選

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スマホやSNSが普及してきたことで、動画を見る機会がぐんと増えてきました。これに合わせて、自治体でも外部の方々に向けたPRとして動画の活用が盛んになっています。

今回はその中でも特に話題となった事例15選をご紹介します!

2度見したくなる!小林市PR動画”ンダモシタン小林”

フランス人の男性が広大な森林、豊かな天然水、美しい星空、チョウザメの養殖など宮崎県小林市の魅力を紹介していきます。

小林市の「不思議」をフランス人が紹介するというコンセプトなので「なるほど。フランス人はそういう点に面白さを感じるのか!」と眺めていると、動画の終盤で、実はこのフランス人が長いあいだ小林市に住んでいたことが明らかになります。

驚くべきことに、彼が話していたのはフランス語ではなく地元の方言である西諸弁(にしもろべん)だったのです。画面下部には日本語の字幕も表示されるので、視聴者は男性が話しているのはフランス語だと信じ込んでしまいます。過去には方言の「不思議」を逆手に取った動画だとテレビで紹介されました。

感動する!宇都宮市PR動画“愛のある街 宇都宮”

栃木県宇都宮市のPR動画「愛のある街 宇都宮」は、パラパラ漫画風に少年の成長を描いたものです。

ストーリーは少年と父親がサッカーをするシーンから始まり、餃子を一緒に食べたりキャッチボールをしたりして、二人は絆を深めていきます。関東平野に位置し平坦地の広がる宇都宮は、自転車を乗るのに適した環境なので、少年は次第に自転車の魅力に引き込まれていきます。

一度は父親の死をきっかけに大好きだった自転車を封印してしまうものの、自転車の練習をする親子を見て彼は自転車レース「ジャパンカップ」で優勝することを目標に掲げます。そして無事に表彰台に立つまでを描いた物語です。

素朴なBGMとイラストが感動を呼びます。

芸術品!世界を沸かせる大分県PR動画“シンフロ”

源泉数・湧出量日本一を誇る大分県のPR動画は、シンクロと温泉を融合させたユニークな動画です。オリンピックの銀メダリストである藤井来夏さんや酒井麻里子さんの率いるチームが、大分県の11の温泉でシンクロナイズドスイミングを披露した様子を撮影しました。

水深わずか50センチから100センチほどの温泉で本当にシンクロの演技ができるのか、さまざまな試行錯誤がなされました。できあがった動画には、エキストラとして県民500人が参加しており、寸分違わぬその競技の美しさは圧巻です。

動画を視聴していると、そのBGMも心に残るはずです。これは大分県内でさまざまな音をサンプリングして、大分県出身の作曲家瀧廉太郎さんの「花」を奏でたものです。

恐怖!?もしも刃物がなければ… 関市PR動画“もしものハナシ”

鎌倉時代から盛んに刀鍛冶を行ってきた岐阜県関市のPR動画は、一風変わったシュールな動画です。まず、冒頭に登場するのは台所で食材を切ろうとする主婦です。彼女の手には本来握られているはずの包丁がありません。目を見開き一心不乱に手刀で人参を切ろうとしているのです。

洗面台で髭を剃ろうとする男性も髭剃りではなく、ガムテープを使用しています。視聴者まで思わず痛くなりそうなほどつらそうな映像です。美容師が髪を切るために使うのはシザーズではなく自分の口。握手会だってアイドルの爪が伸びているから大変です。

もし刃物がなければこのような世界が実現していたのかもしれません…。刃物のありがたみを伝えようとする関市の動画はとてもシュールで、恐怖さえ感じてしまうかもしれません。動画を視聴して、ぞわぞわする気持ちを味わい、そして楽しんでください。刃物のある世界でよかったですよね。

本格アクション?心強い味方おばあちゃんが現れる!登米市PR動画“Go! Hatto 登米無双”

のどかな町に突然現れたのは「御法度」と書かれた札を持った謎の集団。彼らは人々が登米市の郷土料理「はっと」を食べるのを禁止しようと現れました。人々が騒然とするなかで、大事な孫が泣かされたことに憤慨するおばあちゃんが一人立ち上がります。長年封印されていた津山杉から削り出したとされる木棒でスーツの男性たちを次々に叩き潰していく様子は、実に爽快です。孫や町の人々を想う気持ちが勝るのか、ぜひ結末を見届けてください。

「はっと」を禁止したこの動画のストーリーは、お米を作らなくなることをおそれたお上が「はっと」を食べることを禁じたという現実のエピソードに基づいています。どれだけ美味しい料理なのか、その地に行って食べてみたくなるはずです。

これぞプロの力!呉市PR動画“「呉-市- GONNA 呉-市-」”

テレビでも何度も取り上げられている広島県呉市のPV動画は有名ですよね。TRFの名曲「CRAZY GONNA CRAZY」をアレンジした、その名も「くれしゴナくれし」。AAAなどを担当するshojiさんが振り付け、ゆずなどのミュージックビデオを手掛ける池田一真さんが監督を務めています。都道府県のPR動画を超え、本物のアーティストのミュービックビデオのようで随所でプロの力が垣間見えます。

「ゴ」と間違えられてしまう市名を覚えてほしくて「クレ」を前面に出しました。PVに登場するキャラクターの背中にも「クレ」と大きく描かれています。ドローンで空撮した映像が使用されており、呉市の魅力が伝わります。キレキレのダンスや美しい風景は一見の価値ありです。

前向きになれる!波佐見町PR動画“波佐見町は永遠の輝き”

長崎県波佐見町のPR動画は、観光名所を紹介しつつ、コミカルなストーリー仕立てで仕上がっているとても前向きになれる作品です。

男性がプロボーズの練習をしていると地元の悪友尾崎が現れ、男性が目を離した隙きに勝手にバイクに乗って行ってしまいます。そのバイクに婚約指輪を隠していたから大変!尾崎は男性の焦りを知ってか知らずか、町の人々と触れあい、美味しいものを食べ、温泉ではしゃぎ、自由気ままに過ごします。

やがて楽しみつくした尾崎は婚約指輪を男性に返すのですが、ラストは意外な展開になっています。プロポーズをされた女性同様に「えっ…」と驚いてしまうことでしょう。面白く、かっこいい動画なので、ぜひチェックしてみてください。

有名人出演!香川県PR動画“イクメン香川”

「うどんといったら香川、香川といったらうどん」といっても過言ではないくらいにうどんが有名な香川県。そんな香川県のPR動画は、同県出身でうどん県副知事でもある要潤さんが、いろいろな家庭を回って「うどんをすする音で赤ちゃんが泣き止むのか」という仮説を検証していくものです。

目の前でうどんをすすっているだけなのに、さっきまで泣いていた赤ちゃんが不思議とピタッと泣き止みます。その成功率は90%。うどんをすする音が胎内の音に似ていることから、赤ちゃんの気持ちを落ち着かせ泣き止ませるのです。

このPR動画には少子化を食い止め、子どもたちが安心していける地域にしたいという自治体の願いが込められています。赤ちゃんと一緒にうどんを食べていたら心の穏やかな子に成長するかもしれませんね。

ほっと一息… 心温まる和歌山市PR動画“おかえりなさい”

地方自治体のPVのなかには、ショートムービー仕立てで10分近い長さのものも数多くあります。和歌山市と和歌山大学が共同制作した和歌山市の「おかえりなさい」もそのひとつです。

地元を離れていた男性が彼女と帰省し、和歌山城や片男波海水浴場、番所庭園などを巡り市の魅力を再発見していきます。都会で育った彼女も和歌山市の良さに触れ、男性に「一緒に住まない?」と提案します。

「和歌山市はだれにとってもふるさと」というコンセプトの下で制作されており、「おかえりなさい」というタイトルは和歌山市出身の人だけでなく、全国各地の人に向けられています。どこか懐かしさを感じるPR動画です。

自虐かと思えばさりげなく自慢している!?伊丹市PR動画“もしも伊丹さんと結婚したら”

大阪国際空港のある兵庫県伊丹市のPR動画の主人公は、ウダツのあがらない男性を絵に描いたような伊丹さん(39歳)です。お見合いの席でも女性の反応はいまいちで、会話が弾みません。

しかし、伊丹さんの「旅行に行くとき“うちの”空港使ってください」という一言で女性の顔色が一変します。女性の頭の中では玉の輿に乗る妄想が広がっていきます。さらに「“うちの”病院」「“うちの”科学館、公園」と言われ、女性の妄想はますます拡大していきます。

女性の妄想シーンはミュージカル調で制作されており、思わず口ずさんでしまうようなフレーズが効果的に使用されています。わかりやすいほどに現金な女性にクスッと笑ってしまうはずです。空港があるのに「大阪」という名前からかあまり目立つことのない伊丹市の特徴をよく表しています。

参加人数自治体最多!?久喜市PR動画“1000人クッキーダンス”

埼玉県久喜市のPR動画は、その名前にちなんだ「クッキーダンス」を総勢3058人で踊った大掛かりなものです。BGMは埼玉県出身であり、ゴダイゴのメインボーカルとしても知られるタケカワユキヒデさんが作詞・作曲した「笑顔のまち永遠なれ」をダンス調にアレンジしたものです。

その曲名のとおり、さまざまな場所で子どもも大人も関係なくみんなが楽しそうに踊っています。ダンスも曲も可愛らしいので、動画を視聴していると思わず体を動かしたくなるかもしれません。

「笑顔のまち永遠なれ」の歌詞は市民から寄せられたイメージや単語を参考に書かれたものなので、市民の愛が目いっぱい詰まっている動画と言えるでしょう。

縁起の良さNo1!?柳川市PR動画“SAGEMON GIRLS”

一風変わったつるし雛「さげもん」の伝統の残る福岡県柳川市のPR動画は、三人官女を擬人化したイメージキャラクターSAGEMON GIRLSのダンスを撮影した動画です。沖端水天宮の舟舞台「三神丸」や柳川温泉にある「からたち文人の足湯」など有名なスポットも登場します。

さげもんとは女児の生まれた家で初節句のお祝いとしてひな壇の両脇に飾る小物です。たくさんの人から祝ってもらった女の子は幸せになれると信じられていました。1,000人以上ものエキストラが出演し、縁起を担いだPR動画です。本物のお人形のように可愛らしい女の子たちのダンスを見ていると心が和むのではないでしょうか。

ユニークなフレーズ!磐田市PR動画“ぺぺぺいぺぺぺい!うれしっぺい!”

悉平太郎という零犬伝説の残る静岡県磐田市のPR動画は、ご当地ゆるキャラ「しっぺい」が登場するアニメーションです。悉平太郎のお話とは、昔人を生贄する仕来りのあった村で悉平太郎と呼ばれる犬が人の代わりにお供えものとなり、人々を騙してお供え物を受けといっていた妖怪と闘ったというものです。

このように、エピソード自体は妖怪の絡んだ不気味なものですが、PR動画は子ども向けの楽しいものです。えびいもや長ネギ、シラスなど地元の食材が次々に紹介されていきます。タイトルでもある「ぺぺぺいぺぺぺい!うれしっぺい!」は繰り返し歌われているので、視聴後しばらく耳から離れないかもしれません。

手作り感満載!小諸市PR動画“小諸がアツ・イー!”

数百万円、数千万円をかけて専門業者に依頼して制作するPR動画も多いなかで、長野県小諸市のPR動画はすべて手作りで、わずか9500円(衣装代)で制作されました。

アナウンサーの中継が行われているなかで、突如浅間山の火口から黒い物体が吹き出し、悪の手下が現れて街を襲い始めます。そこへ現れるのが、小諸市を守る正義の味方「こもろん」です。得意技の小諸米作戦、信州もぎたてりんご作戦で悪の手下たちを改心させていきます。

黒い物体が明らかにイラストとわかるものだったり、途中に動画というよりスライドショーが挟み込まれていたり、手作り感満載です。お金をかけなかったことで逆に話題を集めた動画と言えるでしょう。

元気をもらえる!?秋田県PR動画“あきない歌”

秋田県出身の作曲家成田為三さんの童謡「浜辺の歌」をもとに制作された「あきない歌」を、同じく秋田県出身の歌手、俳優である柳葉敏郎さんが歌ったPR動画です。農業、漁業、農家レストランなどに興味のある人は秋田で起業しよう!とのメッセージが込められています。

1980年代には一世風靡セピアのメンバーとして活躍した柳葉さんですが、現在では俳優のイメージが強いですよね。このPVが17年ぶりのレコーディングだったとのことで、魂の込められた熱唱には、ファンでなくてもパワーをもらえると話題になりました。

動画に写る県民をクリックすると、その県民の紹介動画へと移動できる仕組みになっています。人々の生活が伝わる動画と言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は自治体によるPR動画についてご紹介しました。

動画を通して街の景色や雰囲気に触れることで、今まで知らなかった自治体にも親近感が生まれますね。まだまだ素敵な動画はたくさんありますので、皆さんも探してみてください!