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  1. 官民連携で地方創生!全国の様々な成功事例まとめ

官民連携で地方創生!全国の様々な成功事例まとめ

日本では将来的な人口減少が確実となっています。このため、各都道府県も地域の活性化にますます力を入れるようになり、官民連携で事業を行う例も増えています。

ここでは、各都道府県が官民連携で行う地域活性化の事例を紹介します。

北海道

北海道の小樽市では、「地域と世界を結ぶ日本の国際交流手形・パ酒ポート」と題した官民連携の取り組みをしています。北海道広域道産酒協議会と株式会社JTB北海道がタッグを組んだものです。テーマは「地域産業×観光×海外輸出」で、狙いは北海道産酒を観光につなげること、国外向けに展開することの2点です。

特徴は、本来競合となる酒造メーカー23社が協働していること。ビール、ワイン、清酒、ウイスキーの4ジャンルの有力メーカーが集結しています。海外向け製品の開発、道産酒を核とした観光ツアーの企画などの事業が進行中です。

富良野市では、「ルーバン・フラノ構想」と題した中心市街地の活性化プランを官民連携で進めています。市内の飲食業者などと連携し、富良野市の食の魅力を発信する複合施設「フラノマルシェ」がプランの核です。この施設を中心としたコンパクトシティの創造を目指しています。

青森県

青森県の青森市では、「新技術を駆使した地域の藍染め産業の振興」に取り組んでいます。伝統的な染料である藍を、青森市の特産品にする活動です。主体は「あおもり藍産業協同組合」で、民間からは異業種4社が集まっています。

目立った実績では、宇宙飛行士の山崎直子氏の船内着に同プロジェクトの藍染衣料が採用されたことが挙げられます。そのほか有力アパレルブランドでの採用、菓子や茶などの食品分野への応用などが特に成果の上がっている取り組みです。

田舎館村では、田んぼアートを新たな文化として発信しています。田んぼをキャンバスとして、色の異なる稲を使って巨大な絵を描くものです。青森県の奨励品種「つがるロマン」をベースに、7色12種の稲で繊細なアートを生み出しています。芸術性の高さで全国的に話題となり、平成28年度には展望料収入で9,300万円を計上しました。(※4)

岩手県

岩手県の大船渡市三陸町では、「三陸とれたて市場」と題したプロジェクトを進めています。先端的な冷凍技術であるセルアライブシステム(CAS)を町の漁業に導入したものです。浜の台所CASセンターと銘打った施設を作り、漁業者から販売者までの流通をサポートしています。漁師の作業小屋である番屋を観光客向けの拠点として活用しているのも特徴です。(※5)

紫波町では、「オガールプロジェクト」という駅前整備事業を進めています。官民複合施設であるオガールプラザの整備がメインです。図書館などの公共施設の集客力によって民間施設に利益をあげさせ、町が賃料収入を得る「稼ぐインフラ」をテーマにしています。

宮城県

宮城県は、県全体の水道事業を民間事業者に委託する計画を進めています。対象は上水道と下水道、工業用水の3事業です。委託期間は20年間で、5年間を上限とした延長の可能性もあります。水道事業を民間業者に委託するのは全国でも初めての試みです。宮城県はこのような民営化の推進を「みやぎ型管理運営方式」と名付けています。課題は経営の透明性を確保することなどです。

秋田県

秋田県の大仙市では、「都市機能の集約と地元商店主の主体的な取組によるまちづくり」を進めています。具体的な取り組みの一つは、主な都市機能をJR大曲駅前に集約したことです。たとえば、地域の中核病院を駅前に集め、それぞれの受診待機情報を駅前の各施設で見られるようにしています。これにより、受診の待ち時間を市民が有効利用でき、駅前での消費活動が促進されるという狙いです。

そのほか、まちづくり会社のひなび大曲を中心として、古民家や蔵のリノベーションをしています。リノベーションをした建物は交流施設として活用するという取り組みです。

山形県

山形県の川西町では、「全世帯加入による住民主体の地域づくり」を進めています。1つのNPO法人に町民全員が加入するのです。

法人の設立前に3年間にわたって住民説明会やワークショップを多数開催してきました。町民全員が参加するプロジェクトのため、内容は多岐に渡ります。地元のコンビニに産直市場を設置する、公共施設の運営を民間に委託するなどが主だった活動の例です。また、子どもの安全を守るために町内すべての小学校や児童クラブに防災無線を配備するなどしています。

福島県

福島県は、福島相双復興官民合同チームを発足させ、官民一体の復興活動に取り組んでいます。震災で特に大きな被害を受けた相双地域を舞台とした活動です。

具体的な活動の一つに、「中小・小規模事業者の事業再開等支援事業」があります。震災後に相双地域に戻って事業を再開しようとする事業者をサポートするものです。上限を750万円として補助金を支給しています。事業内容が市町村の復興計画に沿うものであれば、最大2,250万円の補助金を受けることも可能です。

茨城県

茨城県の取手市では、「起業家タウン☆取手」という起業促進プロジェクトを展開しています。特徴は「起業家カード」の発行で、これは日本で初めての起業家登録制度です。

登録者に対してはレンタルオフィスの利用料を割引するなど、物理的に起業が有利になるシステムを整備しています。全国の起業家から、「起業するなら取手」と評価されることが活動の一つのゴールです。

栃木県

栃木県は宇都宮大学地域デザイン科学部と連携し、県内各地で「まちづくりを支える専門職業人の育成」を進めています。地域と大学のハブとなる「地域デザインセンター」を設立し、人材の交流を促進している点が特徴の一つです。まちづくりに取り組む社会人と学生が交流するだけでなく、大学教員が持つ高い専門知識を地域活性化につなげるシンクタンクの役割を果たしています。

群馬県

群馬県では、「ぐんま中心市街地活性化支援事業」を展開しています。商店街を活性化させるための「個店連携モデル支援事業」、観光振興を目的とする「千客万来支援事業」などが主な取り組みです。

公共施設を盛り上げるための企画コンテスト「みどり香るまちづくり」も開催。そのほか「道路景観すっきり計画」と題した、民間土木業者との連携による道路整備事業などが特徴的です。

埼玉県

埼玉県の和光市では、「わこう版ネウボラ」と名付けたプロジェクトを進めています。母親となる女性に対し、妊娠期から切れ目のない支援をするものです。

具体的には、子育て支援ケアマネージャーや母子保健ケアマネージャーを増員し、市内の各施設に配置しています。また、産前のサポートとしてプレパパママ教室、産後のサポートとして新米ママ学級などの子育て教室を多く展開しているのも特徴です。

千葉県

千葉県では昭和59年以来、6月15日を千葉県民の日と制定しています。ただ休日を増やすだけではなく、この日に地域に対しての理解を深めてもらうのが目的です。この日に合わせて地域への理解を深めるイベントを、民間企業や市民団体と連携して多数開催しています。

祝日に合わせて多くの商店や百貨店などが施設の無料開放、割引などのサービスを提供しているのも特徴です。大きな1つのお祭りを生み出すのではなく、祝日を制定することで大きなお祭りを生み出すのに近い効果をあげたことも注目されています。

鋸南町では廃校となった保田小学校を道の駅として活用しています。教室を宿泊施設としてリノベーションし、「学校に宿泊できる」という付加価値を生み出している点が特徴です。ユニークな試みで集客し、多くの道の駅で行われている農家の産地直売の利益を増やすことにも成功しています。

東京都

東京都では、「官民連携再生可能エネルギーファンド」という取り組みを進めています。太陽光発電などの再生可能エネルギーを、都内で積極的に導入するものです。

また、東北地方など他地域へのエネルギー提供も進めています。民間からはJAG国際エナジー株式会社などが参加し、全体で100億円規模という資金力の大きいファンドを創設しているのが特徴です。

神奈川県

神奈川県では、「恋カナ!」と命名した結婚支援のプラットフォームを運営しています。民間企業と連携した婚活イベントの実施、ライフプランを考えるセミナーの実施などが主な内容です。

婚活イベントのなかには工場見学プログラムなどもあり、県内の企業が場所の提供などで協力しています。参加企業は従業員に対してイベントの紹介をするなど、企業が婚活をサポートする仕組みが特徴の一つです。

新潟県

新潟県の十日町市では、「十日町スポーツコミッション」と名付けた取り組みを進めています。シャッター通りをメイン会場としたウォーキング大会など、スポーツと商業の活性化を同時に進めている点が特徴の一つです。そのほかにもスポーツイベントや合宿を多数企画し、地域のスポーツ産業と観光産業を同時に活性化することを目指しています。

妙高市は「総合健康都市・妙高」をフレーズに掲げ、「市民も来訪者もすべての人が健康になれる」ことを目指しています。

一般的に自治体が取り組む健康促進活動は、自治体の住民を対象とするものです。しかし、妙高市では観光客など外部の人も対象としています。市内の観光業者と提携して「妙高高原健康ツアー」を主催するなど、健康を目玉とした観光促進をしている点が特徴です。

富山県

富山県の高岡市は、株式会社能作が中心となり「地域発のグローバルトップクラス技術の開発」を進めています。「高岡市から世界レベルの技術を生み出す」という取り組みです。

株式会社能作が手がけるのは銅器の製造ですが、この分野は長らく斜陽産業でした。そこに独自の鋳造技術やデザインを持ち込み、ヒット商品を多く生み出したのが同社です。世界的に評価されている同社の成功例を模範とし、後に続く企業が出るように市が販売促進、ブランディングなどで協力しています。

富山市では、「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」を進めています。市電を運営するセントラム、富山ライトレールなどの交通事業者と連携した「おでかけ定期券」の発行などが具体的な内容です。特に高齢者の公共交通の利用を促進することで、市の医療費削減効果は年間約1.1億円にのぼると試算されています。

 www.city.toyama.toyama.jp 
富山市 富山市都市整備事業の概要
http://www.city.toyama.toyama.jp/toshiseibibu/toshiseisakika/kikaku/urbanimprovementproject.html

石川県

石川県小松市は、世界的企業である株式会社小松製作所と積極的な連携を図っています。同社は人材育成拠点「こまつの杜」を東京から小松市に移転しました。社内の人材育成をするだけではなく、こまつの杜の里山を活かして子ども向けの自然観察教室などを開催しています。

同社のOBによる理科やものづくりの教室も積極的に運営し、教育支援や住民の交流促進、シニア人材の有効活用などを同時に実現している点が特徴です。

白山市では、株式会社六星を中心とした「農業の6次産業化の取組」を進めています。6次産業とは、1次産業の業者が流通の2次産業とサービスの3次産業もすべて手がけるものです。それぞれの相乗効果を生み出すという意味で「1×2×3=6」とし、6次産業と呼ばれています。

農地集約による大規模運営やレストラン経営など、民間企業が持つ合理的なセンスで市の農業を活性化している点が特徴です。

福井県

福井県は、県内全域で福井大学と連携した地域就職の支援を進めています。具体的な内容は県内企業の見学バスツアー、合同説明会、大学就職支援室への地元金融機関出身者の配置などです。あらゆる方法で県内の隠れた優良企業を学生に知らせることで、地元での就職を促進し、人口流出を食い止めることを目指しています。

大野市では「越前大野城下の伝統的な町並みを活かしたまちづくり」を実践中です。観光アプリの開発や「食べ歩き見て歩きマップ」の発行などに取り組んでいます。歴史的な景観を破壊せずに保存しながら経済効果を高めている点が特徴の一つです。

山梨県

山梨県の北杜市では「NPO法人えがおつなげて」を中心とした都市と農村の交流を進めています。同市の問題は60%という高い高齢化率です。若者や外国人を誘致して高齢化を防ぐため、多くの取り組みを進めています。

企業の人材研修としての農業体験を提供する、一般の株式会社等の農業経営への参入を容易にする、農村起業家を育成する講座を開くなどの試み。10年間で延べ5万人以上が都市部から参加、耕作放棄地が5ヘクタール以上復活するなどの成果をあげています。

長野県

長野県の塩尻市では、センサーネットワークによる鳥獣被害対策を進めています。基本的な内容は、獣検知センサーで鳥獣を検知してサイレン音やフラッシュ光などで追い払うものです。この検知と同時に鳥獣の出現を地元農家や猟友会にメールで配信し、市内の鳥獣の動向を把握できるようにしています。

東御市では「千曲川ワインバレー」と題したワイン産業活性化の取り組みが進行中です。かつての東御市には桑畑やリンゴ畑が多くありました。これをぶどう畑に改め、各地に点在していた小規模なワイナリーを集約し、大々的にワインの栽培と流通を進めています。

人材の募集や育成にも積極的で、役所がみずから「ワイン生産アカデミー」を開催し、農業参入者の研修をしている点が特徴です。

岐阜県

岐阜県の東白川村では「フォレスタイル」と名付けたプロジェクトを進めています。村が林業家や工務店と連携し、地元産ひのきを使った注文住宅を安価で販売するものです。

このプロジェクトでは、自由に住宅設計のシミュレーションができるサイトを村が開設しています。消費者はこのサイトで住宅の設計イメージを膨らませ、工務店に見積もりを取る、そのまま正式に建築や施工を依頼するなどの作業ができます。村が工務店の営業をサポートしていると言ってもいいでしょう。このシステムを利用した住宅建築は、平成21~27年度で144件、売上高は約40.8億円という成功をおさめています。

静岡県

静岡県藤枝市では、「日本一元気なまち・ふじえだづくり」という活動を展開しています。住民の健康に関して、治療ではなく予防を重視している点が特徴的です。

具体的な活動の一つが「ふじえだ健康マイレージ」というポイント制度の創設。特定健診の受診、運動イベントの参加などでマイレージが貯まり、協力店舗から割引などのサービスを受けられる制度です。歩いた歩数によってポイントが貯まり、同様に店舗の割引が受けられるスマホアプリ「あるくら」なども提供しています。市民の健康と商店の活性化を結びつけているユニークな取り組みです。

愛知県

愛知県では、「民間事業者による有料道路事業の運営」を進めています。県は一部の有料道路を不動産として保有し、道路事業の運営やその収益は民間に譲るというものです。特に料金設定を完全に事業者に任せる可能性がある点が注目されています。

その理由は場合によっては有料道路の無料化もあり得るとしていること。無料化は有料道路の高速性を損なうなどの議論もされており、具体的な委託の内容は今後大きく変わる可能性があります。しかし、実現すれば過去に政権が掲げてきた「高速道路無料化」などの構想が、自治体から官民連携で実現するわけです。この点が大きな特徴といえます。

三重県

三重県名張市では「生涯現役による躍進のまちづくりプロジェクト」を進めています。目的は高齢者を中心とした雇用の創出と、地域特産品の普及です。

名張市の名産品の一つは伊賀牛ですが、伊賀牛をつかった「おかずみそ」などの独自商品を開発しています。このような独自商品に関する仕事を中心に、雇用を生み出します。商品開発以外でも経営革新に関するセミナーを多く開くなどして、市内の農家や事業者がイノベーションを起こしやすい環境を整えています。

滋賀県

滋賀県の長浜市では、古い街並みを活かして地域の活性化を図っています。同市の景観の特徴は、黒壁と呼ばれる壁の黒い古民家が多くあることです。市と連携する株式会社黒壁が空き地や空き店舗の利用権を取得し、黒壁風の建物で統一するなどしています。これにより、新しい建物を増やしても歴史的な街並みが保存できるのです。

こうして街並みを保存しつつ、新しい建物に起業志望者や移住希望者を集めています。飲食店が出店前に試験的に営業ができるよう、1時間単位で借りられるキッチンスペースを提供している点などが特徴です。

京都府

京都府の宇治市や井手町などの各市町村では、日本遺産に認定されている日本茶の魅力を、民間業者と共に積極的に発信しています。ARと呼ばれる技術を活用し、スマートフォンを片手に街を歩くと、場所に合わせて自動的にガイドが流れるなどの仕組みを取り入れています。地元バス会社と連携して文化財をめぐる周遊バスを運行するなどの計画も進行中です。

南丹市美山町では、道の駅「美山ふれあい広場」を運営しています。同町では店舗の閉店や撤退が相次いでいましたが、それらの空き店舗を住民出資の会社が引き継ぎ、道の駅として再生させ黒字化に成功しました。同町には小さな集落が10カ所ありますが、集落の人々の生活インフラを維持しながらビジネスとしても軌道に乗せたという点が注目されています。

大阪府

大阪府では「公民戦略連携デスク」を設置しています。これは民間企業の相談をワンストップで受け付けるものです。この窓口ですべての相談を受付け、府庁内の各担当セクションにつなぎます。普段から府庁と企業が密にコミュニケーションを取り、あらゆる官民連携の施策を実現しやすくするのが狙いです。個別のプロジェクトありきではなく、各プロジェクトが進みやすい・生まれやすい体制づくりに力を入れていると言えるでしょう。

兵庫県

兵庫県丹波市では、古民家や空き店舗を活用した起業の促進に取り組んでいます。歴史のある古民家を改装し、地元の食材を使ったレストランを運営。株式会社まちづくり柏原と市が連携して、店舗の出店や運営を後押ししています。同市の山林では、鹿による農作物被害を防ぐために鹿の駆除を推進していますが、その鹿の肉を有効活用している点も注目です。

豊岡市ではもともと、地域で盛んに製造されている鞄を「豊岡鞄」としてブランド化しています。その一環として、宵田商店街を「カバンストリート」と名付け、鞄をテーマに地域を活性化。商店街の空き店舗を活用して、鞄職人の育成施設「アルチザンアベニュー」を創設するなど、積極的に活動を進めています。

奈良県

奈良県明日香村では、クラウドファンディングによって資金を調達した「明日香村古民家活用おもてなしファンド」を運営しています。主に、空き家となった古民家を宿泊施設として整備する活動を進めています。

和歌山県

和歌山県田辺市では、官民共同の一般社団法人「田辺市熊野ツーリズムビューロー」を設立し、観光業の活性化を図っています。ホームページは6カ国語に対応しており、日本だけでなく海外からの集客力も強化。小さな民宿でも6カ国語で予約を受け付けられることで、旅の予算を削減したい外国人のニーズを取り込むことも可能にしています。現在は、外国人観光客の満足度をさらに高めるため、パンフレットや案内看板も多言語に対応する計画が進行中です。

鳥取県

鳥取県では「新生・鳥取マラソン支援事業」を展開しています。鳥取マラソンを核とした地域おこし支援事業です。民間からは新日本海新聞社や協賛する地域企業が参加しています。

従来3,500人で推移してきた参加者を5,000人に増やすことを目的に、警備員やボランティアスタッフを増員したり、臨時列車やシャトルバスを運行しています。さらに、「運営がもっとも効率的に進むスタート地点を検討する」など、マラソンのゲーム運びまで意識した改善をしている点も特徴といえます。

島根県

島根県雲南市吉田町では、コミュニティビジネスによって過疎地の再生を図っています。中心となっているのは株式会社吉田ふるさと村です。「卵かけごはん専用醤油」などのユニークな商品でも話題を集めています。

同町には古来の製鉄法である「たたら製鉄」の遺構が残っていますが、たたらの操業を体験できるツアーなどが特徴的です。そのほか、地元でとれる農産物を活かした唐辛子の加工品を作る「スパイスプロジェクト」などが進んでいます。

浜田市では「シングルペアレント受け入れ事業」を進めています。シングルマザーやシングルファザーなどのひとり親世帯の子育ての難しさは、多くの自治体で問題となっているものです。

移住に即して各種の支援金を出すとともに、市内で介護事業に従事してもらうという内容です。シングルペアレントの育児問題と介護者不足問題の同時解決を目指す点が特徴といえます。ネッツトヨタ島根が中古車の無料支給に協力するなど、介護や不動産以外の分野の企業も、積極的に協力しています。

岡山県

岡山県は中国デザイン専門学校などと提携し、デニム・ジーンズ産業のクリエイターを育てるプロジェクトを進めています。もともと同県は、デニムとジーンズの産地として知られていましたが、今後世界レベルで認知されるブランドを育てることが活動の目的です。

すでに業界で働いている社会人でも学びやすいよう、科目単位で学べるカリキュラムを用意しています。また、デザインなどの芸術面だけでなく、マネジメントやマーケティングなど経営面の教育にも力を入れている点が特徴です。

西粟倉村では、林業分野でのベンチャー企業の育成に力を入れています。「株式会社西粟倉・森の学校」が中心となり、さまざまな木材製品の開発や販売をサポート。平成26年までに生まれたベンチャー企業は12社で、12社合計で7億円の売上を計上しています。また、平成21~26年の5年間で90名の移住者を呼び込むなど、村の移住者促進にもつながっているプロジェクトです。

広島県

広島県尾道市では、日本遺産に認定された尾道水道を核とした町おこしに取り組んでいます。官民一体の協議会を設立し、「文化遺産パートナー」など独自の資格を認定。尾道の郷土研究科や文化財関係者を講師として起用し、セミナーや講演会も積極的に開催しています。文化遺産パートナーの資格には平成29年時点で178人が登録されており、活動の規模もさらに拡大中です。

東広島市小田地区では「ファーム・おだ」という集落営農組織を結成。点在していた農地を集約し、104ヘクタールの大規模農場としました。そして、流通やサービスまですべて手がける6次産業化に取り組んでいます。活動開始から9年連続の黒字を達成するなど、長期に渡ってビジネスとして成功していることが、外部からも高く評価されている理由の一つです。

山口県

山口県は県内全域で、児童の自然体験活動を推進しています。農村や山村、漁村などあらゆるジャンルの1次産業体験を、1回の申し込みで設定できるワンストップ窓口では、プログラム調整等にかかる作業を県が代行することで教育機関の負担を減らし、自然体験活動を普及させることに成功。

窓口を設置しているエリアは9カ所(平成29年12月現在)あり、平成27年度の1年間で5,206人の児童を受け入れるなど活発に利用されています。

徳島県

徳島県神山町では、「サテライトオフィスプロジェクト」によって移住者を増やしています。全国屈指の高速ブロードバンド環境を早期に実現したことで、IT系の企業やクリエイターの誘致に成功。地元NPO法人のグリーンバレーを中心に、多くの企業やクリエイター、アーティストなどを誘致しています。

オフィスの開設費用や通信費など運営費用についても県が一部を補助しており、財政面でのサポートが手厚いのも特色です。

香川県

香川県高松市は、丸亀町商店街の再開発事業で成功をおさめています。従来の再開発事業は行政主導で、地権者は補助金をもらって土地を手放すだけというパターンが多くなっていました。しかし、丸亀町商店街では地権者たちが自ら再開発企業の一員となり、商店街の活性化のための議論を重ねました。

再開発の成否によって各自が所有する不動産の価値が上下することもあり、参加者が真剣に議論参加したことが成功の理由の一つとされています。商店街でありながらタワーマンションを誘致し、すべての住戸を完売した点などが際立った実績です。この成功を見て、周辺で減少していた医療機関が増加するなど、多くの好循環が起きています。

愛媛県

愛媛県西条市では「未来都市モデルプロジェクト~西条農業革新都市」と題して、農業生産の高度化と大規模化に取り組んでいます。四国最大級のカット野菜工場を保有するなど、カット野菜の加工と販売に力を入れている点が特色の一つです。地方銀行も参加していますが、融資をするだけではなく仕入先や販売先の紹介でも積極的に協力しています。

売上が平成27年度の8,600万円から平成28年度に1億8,000万円に拡大するなど、今後の成長も期待されているプロジェクトです。

高知県

高知県は高知大学と連携し、平成27年の同大学における地域協働学部の設立を後押ししました。同学部では地域現場での活動を徹底しており、その実習に県や県内の事業者が積極的に協力。県内の実業家による経営の実務講座や、行政機関の担当者による行政実務講座など実戦的な内容となっています。

地域のプラスになる人材を育てるため、学部の基本方針の決定に大学外の地域関係者が参加するのも特徴的です。

高知県四万十市西土佐大宮地区では、大宮産業株式会社を中心とした集落の活性化に取り組んでいます。同地区では人口減少によりJAが撤退してしまい、給油所などのインフラの存続が危ぶまれていました。危機感を抱いた住民が出資して会社を設立。徹底した合理化を重ねて給油所や日用品店舗の運営を黒字化しています。

平成18年に事業を開始し、7年後の平成25年には当初の1.7倍まで売上を増加。人口の減少も止まり、特に小中学生の人口が増えるという成功もおさめています。

みんなでつくった株式会社「大宮産業」 http://www.enecho.meti.go.jp/category/resources_and_fuel/distribution/sskasochi/001/pdf/001_007.pdf

福岡県

福岡県うきは市では、RESASと呼ばれる地域経済分析システムを活用した先進的な授業を、市内の中学校で展開しています。内容は主に政策立案のワークショップです。

具体的には市内の農業の売上の推移を見ながら、推移の背景となる土地利用、人口動向について議論や施策を重ねます。中学生に対する授業としてはかなり高度な内容ですが、これによって地域の活性化を若いうちから意識してもらうことが目標です。

福岡県うきは市の取組事例(RESASの活用) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/tihousousei_setumeikai/h29-01-17-siryo16-2.pdf

福岡市は無料公衆無線LANサービス「Fukuoka Citi Wi-Fi」を整備しています。駅や空港、バスターミナルなどの交通拠点や観光地などが導入の対象です。民間の通信事業者がすでに提供しているWi-Fiシステムを活用することで、計画を早期に実現しました。

福岡市の観光客は平成22~26年まで4年連続で増加。増加する観光客の満足度向上にも貢献している取り組みです。

佐賀県

佐賀県佐賀市では「コンテナ広場」を作って商店街の活性化を行っています。まちづくり会社が空き地の管理委託を受け、そこにコンテナを設置するものです。

コンテナは図書室や市民交流施設としても活用しており、場所によっては起業家が店舗を出す「チャレンジショップ」となっています。市が設置するコンテナだけでなく、既存の空き店舗と起業家のマッチングも進めており、平成24年には9件の起業につなげました。

長崎県

長崎県は、県内全域の若者を対象として「奨学金返済アシスト」を進めています。目的は若者の県内就職を促進することです。奨学金の返済に苦しむ若者の増加は社会問題となっていますが、その返済をサポートすることで県の人口増加につなげることを目指しています。この取り組みのために必要な資金は、チューリッヒ保険会社などが提供する予定です。

支援額の上限は奨学金返済額の半分。大学卒業後に県内の対象企業に就職した若者に対して、就業の3年経過後に支援金の2分の1を支給します。そして、さらに3年経過したら残りの2分の1を支給するという流れです。仮に400万円の奨学金を利用していたら、6年勤務することで200万円をもらえることになります。

全国的に問題となっている奨学金の返済困難に対して、一つの解決案を提示し注目されている取り組みです。

熊本県

熊本県熊本市では、国内初となるIoT技術を活用した衣服生産のプラットフォームを設立しています。IoTは「モノのインターネット」と呼ばれる技術です。たとえば、マンションの各部屋の水道メーターをインターネットに接続することで、検針をしなくても自動的にデータを集められるようになります。このような仕組みを衣服生産に導入したものです。

具体的には、アパレル会社と縫製工場をそれぞれデータベースにまとめ、それぞれが探している事業者との連携を可能にしています。クラウドソーシングに似たシステムといってもいいでしょう。業者の情報は県内だけでなく国内外すべての場所から集め、熊本市と中核企業のシタテル株式会社がプラットフォームの管理を行なっています。

大分県

大分県別府市は、立命館アジア太平洋大学と協力し、政府から「スーパーグローバル大学」に選定される教育体制を実現しました。「学生の半分が留学生」「90の国と地域から約6,000名の留学生が集まる」「15%の留学生がムスリムというムスリムフレンドリーな環境」などが選定されたポイントです。

ムスリムを対象としたインバウンド観光を促進するため、ハラルビジネスに関する実践的な教育を取り入れています。具体的には、大分県と同大学が県産品の醤油をハラル製品にして輸出するなどの計画が進行中です。

宮崎県

宮崎県都城市では有限会社新福青果を中心として、ITを活用した農業の先進化に取り組んでいます。生産情報をデータベースに蓄積して、分析や共有する近代的な経営を取り入れたものです。

同市の直営農場は東京ドームで約17個分、契約農場は約1,000カ所あります。これらの生産データをすべてITで管理し、生産を合理化できる部分を探して改善を繰り返す取り組みです。

 有限会社 新福青果 
会社概要 | 有限会社 新福青果
http://shinpukuseika.co.jp/company
生産者と消費者をもっと近くにある関係に努め、ニーズに沿う商品開発、 及び地域の自然に恵まれた環境と共生出来る農業経営(企業集団)を目指しています。 〜新福青果の3つの柱~1.安心・安全への取組み2.地域農...

都城市の官民連携の成功事例はもう1つあります。霧島酒造株式会社と連携した地域農業の発展です。同社は「黒霧島」などの芋焼酎で知られる企業ですが、芋焼酎の原材料をすべて地元産のさつまいもに限定しています。

黒霧島が発売されてから、都城市を中心とした南九州地方のさつまいもの売上は急増しました。平成10~25年の15年間で7倍という増加率です。「南九州産のさつまいもへのこだわり」は、霧島酒造のブランディングにもつながっています。企業のブランディングと地域農業の活性化がWin-Winの関係で実現された例といえるでしょう。

鹿児島県

鹿児島県鹿屋市串良町の柳谷集落では、「行政に頼らない村興し」をテーマとしています。住民が自主的に財源を確保し、その資金を元に各種の事業を行う形で、平成10年から継続して実施されています。

具体的な事業としては、オリジナル商品「やねだん焼酎」の販売など。同商品の売上は、平成23年度には2,230万円を記録するなど、小さな集落が生み出した製品では異例のヒット商品となっています。その実績が評価され、総務大臣賞や内閣総理大臣賞なども受賞しました。

沖縄県

沖縄県では、「官民連携によるバイオガス発電」に取り組んでいます。発電は民間業者が行い、県はバイオガスの提供と下水道施設の貸与をするという連携です。平成28年10月時点で宜野湾浄化センターと具志川浄化センターの2カ所で取り組みを進めています。

同じ再生可能エネルギーでも太陽光発電は昼間や晴天の日しかできませんが、バイオガス発電なら365日24時間発電が可能です。県はこの発電の安定性の高さにも期待しています。

まとめ

いかがでしたか?

民間企業との連携は、事業としての収益ばかりでなく、雇用や教育など多くの効果が期待されます。

地域に元から存在している資源を生かすもよし、0から新しいものを共に作り上げるもよし。様々な創意工夫と情熱によって、日本全国が盛り上がっていくことでしょう。

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