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  1. どう変わっていく?働き方改革を推進する自治体5選

どう変わっていく?働き方改革を推進する自治体5選

2016年から政府が取り組んでいる「働き方改革」の影響は、多くの企業に広がっています。その結果、長時間労働の解消や非正規社員の労働条件改善に向け、さまざまな取り組みが施行されるようになりました。

そして、それは地方自治体も無関係ではありません。全国を見渡すと、働き方改革を積極的に行おうとしている自治体が目立つようになってきています。

この記事では、実際に働き方改革を推進している自治体の例を5つ、紹介していきます。

全国に先立って発表!神戸市で副業解禁

これまで、法律で禁止されていることもあり、公務員のダブルワークは基本的に自治体から禁止されてきました。主な理由として「副業によって本業がおろそかになる可能性がある」「地域住民の個人情報が漏えいする恐れがある」などが挙げられます。

しかし、こうした考え方は政府が推進してきた働き方改革と矛盾をなす内容であり、多くの自治体で「公務員のダブルワークを認めるかどうか」が議論されてきました。

全国的に先立って、公務員の副業を解禁したのは兵庫県神戸市です。2017年4月より、神戸市は職員が副業を行うことを認めると発表しました。副業先は「NPO団体」など「公共性の高い組織」に限定されており、すべての副業が容認されたわけではありません。また、「勤務時間外に限る」「常識外の報酬額を受け取ってはいけない」などの条件も課せられています。

しかし、これまでの「公務員の副業が全面的に禁止」という状況が当たり前だった経緯を考えると、自治体の働き方改革推進において一石を投じる試みになったといえるでしょう。神戸市は「ダブルワークの許可」が自治体にもたらすメリットもあると考えています。まず、NPO団体などで職員が副業を行うことで、本職にも活かせるスキルや経験が身につくと期待できます。その結果、より地域住民の生活を良くするためのサービスに反映できるでしょう。

どんな副業なら許される?生駒市が設けた基準とは

これまでの自治体では、公務員にとって「どこからを副業とみなすか」の基準が曖昧でした。公務員が副業を禁止されてきた理由のひとつに「地方自治体に従事している職員が、特定の団体の利益になる行為に加担してはいけない」という考えがありました。しかし、それならば「非営利団体から報酬をもらって働くことまで禁止されるべきなのか」という疑問が出てきます。働き方改革推進以前、多くの自治体では「副業の基準」を明確にすることができていなかったのです。

そこで、2017年8月1日から奈良県生駒市では、職員が副業を行う際の明確な基準を定め、施行しました。これにより、認められる副業の基準として「公益性が高く報酬をともなう仕事」「生駒市の発展に貢献できる内容」といったはっきりした説明がなされるようになりました。

また、副業を許される職員を「勤続3年以上に限る」など限定したのも画期的だったといえます。そのほか、「生駒市内の活動であること」「特定の思想に偏った内容でないこと」などの基準も設けられています。副業に関するガイドラインが制定され、生駒市職員は許される範囲での副業に取り組めるようになりました。

希望する職員は生駒市に願い出たうえで、副業内容の報告書提出を条件に副業を認められます。自治体があずかり知らない場所で勝手に職員が副業を行うトラブルを防ぐためにも、効果的な取り組みだといえるでしょう。

兼業・副業限定で職員募集!福山市の意図とは?

働き方改革の意図のひとつが「人口減少時代への対策」です。高齢化社会が深刻化し、働き手が少なくなっていく時代では今までのように「正規の終身雇用で働くのが当たり前」というモデルケースがあてはまらなくなっていきます。女性や障がい者、非正規労働者など、さまざまな人々に雇用の機会を与える「副業」が新たなモデルケースとして注目されてきたのです。

そして、行政側から副業を推進し、住民の意識を変えていく取り組みも重要視されています。広島県福山市では「兼業・副業限定」で市の役職を用意するという異例の取り組みを行い、話題を集めました。

2017年11月、福山市は転職サイトと提携し兼業・副業で戦略顧問を募集します。主な仕事は住民へのヒアリングやデータ解析を行い、市の発展に役立つようなプランを立案することです。こうしたユニークな条件での募集に踏み切った理由としては「労働人口の拡大に向け、新たなモデルケースを提示したい」という考えがありました。これまで、正規雇用が一般的な働き方とされてきた時代では、女性の社会進出が大きな課題とされてきました。

福山市でも30代前半の女性が働き口を求めて市外に移住するなど、同様の懸念事項を抱えています。女性応募者を増やしたいという思いが「兼業・副業限定」という条件にこめられました。

「働き方改革」を細かく指導!川崎市の推進プログラム

神奈川県川崎市では多様化する住民のニーズに応えるため、自治体のサービス向上に努めてきました。しかし、一方で職員に過度な責任と仕事量を与える弊害も起こり、ワークライフバランスをいかに保つかが重要な課題になっていきました。

そこで、2018年4月から川崎市は「働き方改革の取り組み」を発表し、「川崎市働き方・仕事の進め方改革推進プログラム」を作成しました。同プログラムにより「職員のワークライフバランス」と「市のサービス向上」を両立させるのが大きな狙いです。「川崎市働き方・仕事の進め方改革推進プログラム」では、「36協定の厳守」「ノー残業デーの実施」「午後8時を超える残業の禁止」などを細かく指導しています。

また、会議の進め方やシステムの導入など、業務効率化に向けた取り組みも推奨し、現場が実践していくよう促しています。そのほか、メンタルヘルスなど従業員の健康に関する項目もあるのが特徴的です。このプログラムでは「ワークスタイル」についての項目も多く、女性や障がい者の雇用、テレワークの施行なども推進されています。

また、現状の産休・育休制度の改善についても言及するなど、本気で取り組むことで労働環境は大きく変わると予想できます。自治体側がこれほどまでに細かいガイドラインを作成した事実は、他の自治体への好影響にもつながるでしょう。

教職員のメンタルを健康に!堺市のプランとは

さまざまな自治体では教育現場のあり方も議論を呼んでいます。時代と共に学校教育の内容は変わっていき、「児童との密接なコミュニケーション」を求められるケースも少なくありません。しかし、同時に教職員の負担は大きくなり、メンタルヘルスを悪化させるなどの事例が見られるようになりました。

そこで、大阪府堺市ではプラン“SMILE”を制定し、2018年4月から施行しています。プラン“SMILE”では「学校園の業務改善」「教育委員会の支援」「保護者の理解と協力」を呼びかけ、教職者が笑顔で働ける職場の実現に努めています。

具体的には、「定時退勤日」や「ノークラブデー」の実施などの方法が特徴的だといえるでしょう。教職員にとって特に負担となりがちな「残業」と「部活動」を制限することでワークライフバランスを調整し、心身の健康を保つ狙いがあります。

また、学校によっては長期休暇中でも常に教職員は出勤しなくてはいけなかったため、「連休が取れない」などの悩みを生み出していました。そこで、堺市は夏休み中の「閉庁期間」を設け、8月の平日5日間で部活動はもちろん、あらゆる職務から離れられる1週間を制定しています。

プラン“SMILE”は教職員の働き方改革を推進するうえでのサンプルになることが期待されています。

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