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  1. 自治体はどうやって仕事を発注する民間企業を選ぶの?

自治体はどうやって仕事を発注する民間企業を選ぶの?

※本記事は株式会社LGブレイクスルー様に寄稿いただきました。

民間企業が自治体の仕事を受注するまでには3つのステップがある

さて、前回は自治体ビジネスの意義についてお伝えしましたが、実際に自治体からお仕事を受注するにはどうすればいいか、知りたいところですよね。お役所には住民票の発行に行くくらいしか縁のなかった方には、きっと皆目見当がつかないに違いありません。

全く自治体とお取引したことがない企業の場合、お仕事を受注するまでステップがあります。
簡単にいうと、次のような3つのステップを経て仕事を受注することになります。

① 入札参加資格を取得する
② 参加する
③ 選ばれる

一つ一つ詳しく見ていきましょう。

① 入札参加資格を取得する

就職活動の経験者なら、誰もが書いたことのあるエントリーシート。これを記入してお目当ての企業に提出しないと就活のスタートラインに立てません。この、就活でいうところの「エントリー」にあたるのが「入札参加資格の取得」。

自治体は広く公平に発注先の民間企業を募集しますが、国内に一体どれだけの民間企業があるでしょうか。中小企業だけでもその数、359万社(2019年版中小企業白書より)。これだけの企業数のほんの数%でも一つの仕事に応募が来てしまったらどうなるでしょう。選ぶ以前に受付すら追いつかない状況になってしまいます。

というわけで、自治体は「うちの自治体の仕事を受注したい会社はエントリーシートを書いて出してください」というルールを設けています。エントリーした会社はその自治体の「仕事を発注する企業リスト」に載り、そのリストにある会社に応募の資格がありますよ、としているのです。
資格申請の時期と方法は自治体によって異なります。お目当ての自治体にお問い合わせください。

② 参加する

リストに載ったら次はお仕事への応募。参加するというステップです。
さて、参加の仕方には大きく分けて2つの方法があります。

1つ目は「指名」と呼ばれる方法。これは、自治体が非公開に数社に声をかけ、その数社で案件獲得の競い合いをしてもらうというもの。発注情報は原則として公にはなりません。この方法は、指名してもらうまでに自社のことをよく知っていただいたり信頼を獲得したりと時間がかかります。自治体営業担当者は指名をもらえて一人前と言われた時代もありましたが、それは昭和の話。指名は公平性・透明性を欠く方法であるため、昨今では少なくなりつつあります。

2つ目は「公募」。自治体の公式ウェブサイトなどに「今回こんな仕事を引き受けてくれる企業を選びたいと思います。参加資格を満たしている企業は応募してね!」という、いわば「この指とまれ」方式。最近右肩上がりに増えている参加方法です。自治体が設けている参加資格を満たしていれば、未経験企業であっても参加することができます。

③ 選ばれる

リストに載ったら次はお仕事への応募。応募した会社の中から選ばれるというステップです。
指名されたりこの指とまれで集まったいくつかの会社の中から、仕事を受注できる会社は1社だけ。銀メダル・銅メダルはありません。金メダルと、その他大勢の予選落ちというわけです。

ゴールドメダリストを選ぶ方法は、さらに3つほど種類があります。

1つ目は「価格競争入札」。
自社ならいくらでこの仕事ができるのか金額を決めて入札します。もっとも低い金額で入札した会社が受注、つまり落札することができるという方法です。

2つ目は「企画競争入札(プロポーザルとも呼びます)」。
企画提案書とプレゼンテーションで競い合います。価格ではなく何ができるかという仕事の内容で優劣を競う方法です。近年はこの方法で民間企業を選ぶケースが大変増えています。
具体的な評価項目と評価点が設けられていることが民間企業同士の取引とは大きく異なる点。企画提案書の書き方やプレゼンテーションの勝ちポイントは、発注する自治体のニーズを満たし、かつ他社の強みを制するものでなければなりません。

最後の3つ目は「総合評価落札方式」。
都道府県や政令指定都市などの大きな自治体や中央省庁でよく採用される方法です。これは、エントリーした企業の中から企画提案書やプレゼンテーションで数社に絞り、残った会社で価格競争入札をしてもっとも価格が低いところに決める方式。内容が優れているだけではなく、コストパフォーマンスも高くなければなりません。

以上が自治体の仕事を受注する3つのステップですが「ずいぶん大変だなあ」という印象を持たれた方も多いのではないでしょうか。
実はたった一つ、こうしたステップを踏まずに選ばれる方法があります。

それは「随意契約」。

自治体と一緒に仕事をして優れた成果を上げた企業と取引をする場合には、価格や企画提案書で選ぶプロセスが省略されるのです。その会社でなければならない独自性や優れたソリューション、生み出した成果などで判断されるため、戦って競う必要がないのです。

随意契約は公平性の面からなかなか難しいものですが、自治体側としては面倒でコストがかかる選定プロセスを省略したいというのも偽らざる本音。民間企業にとっても戦わずして受注できるのですから是が非でもこうした契約に持ち込みたいところです。そんな随意契約を獲得するためにはどうしたらいいのでしょうか。

それは自治体との仕事を積み重ねて信頼を獲得していくのが王道です。そのスタートラインとして、自社がどんないい仕事を自治体と一緒に創ったかを自治体に広く知っていただくこと。この辺りも大切な要素なのではないでしょうか。

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