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  1. 自治体ビジネス徹底分析! 〜観光編④〜

自治体ビジネス徹底分析! 〜観光編④〜

自治体ビジネス徹底分析! 〜観光編④〜

※本記事は株式会社LGブレイクスルー様に寄稿いただきました。

前回の記事では、高知市観光振興計画を読み解いていきました。
さて今回は、観光振興計画が実際にどのようにビジネスにつながっていくのか、実際の高知市のプロポーザル案件を題材に関わりを見ていきましょう。

プロポーザルのヒントは行政計画の中にある

まずは、高知市が令和元年に公募したこちらの案件をご覧ください。

1 業務名
れんけいこうち広域観光推進業務

2 目的
高知県内全市町村で圏域を形成し,本市と本市を除く県内33市町村(以下「連携市町村」という。)との連携により人口減少の克服等を目指す「れんけいこうち広域都市圏」での取組の一つとして,平成30年度の動態調査により得られた,観光客の属性や周遊傾向等を活用しながら,今後さらなる誘客が期待される観光資源や自然体験を結び付けた周遊ルート等を開発し,圏域での新たな観光魅力を創出し定着させることにより,圏域内での周遊促進,滞在時間の延長や,連携市町村全体の県外観光客入込数増加を図る。

3 業務内容
「れんけいこうち広域観光推進業務仕様書」のとおり

4 契約期間
契約締結日から令和4年3月31日まで

5 費用の上限
26,205千円(消費税及び地方消費税を含む。)
内訳)令和元年度:8,735千円
令和2年度:8,735千円
令和3年度:8,735千円

出展)高知市「れんけいこうち広域観光推進業務公募型プロポーザルの実施について」
https://www.city.kochi.kochi.jp/site/kanko/renkeikoikikanko.html〉(2020年2月25日)

お仕事の内容は「仕様書(しようしょ)」という文書に示されています。中を見てみるとざっくりこんな仕事でした。このお仕事、以前のメルマガでお伝えした「プロポーザル」。高知市がやってほしいことへの提案を企画提案書とプレゼンテーションで競い合い、一番高い点数を取った会社に発注するというものです。

・旅行商品の造成
・旅行会社へのセールス・プロモーション
・旅行商品の販売管理

要は、業務の目的は周遊ルートの開発、業務内容はそれを旅行商品として販売すること。

上記の取り組み、高知市観光振興計画を熟読した方なら見覚えがあるかもしれません。高知市観光振興計画の48ページをご覧ください。

れんけいこうち広域都市圏での広域観光の推進

出展)高知市「高知市観光振興計画【平成31(2019)年度~平成35(2023)年度】」
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/material/files/group/19/siyousyo.pdf〉(2020年2月25日)

平成31年度からの新たな施策として「れんけいこうち広域都市圏での広域観光の推進」があり、その下の記載、ご覧いただけますでしょうか。【事業展開例】として「周遊ルートの造成と販売」。
これです。この取り組みを実現するために予算が確保され、プロポーザルで発注する企業を競い合いで決める流れになっているというわけです。

企画提案書を作るときに配慮すべき部分は

さて、計画の中で位置付けられているこのプロポーザル案件、企画提案書を作成するときにこの観光振興計画をどう活用すれば良いのでしょうか。それは、「現状・課題・取り組みの方向」。この3つはどのような計画書であっても何かしらの記載があります。現状や課題を踏まえ、方向性に沿った提案内容とすること。これが最も重要です。どんなに自社に実績や優れたソリューションがあっても、ここを外してしまうと提案内容が単なる「自社の自慢話」になってしまいます。

このプロポーザル案件の場合、観光振興計画に示されている現状・課題・取り組みの方向性は以下のようになっていますね。この記載内容をよく読んで高知市がしてほしいことに沿った提案をすれば「ソリューション自慢・実績自慢・デザイン自慢」で企画提案書をまとめてくる他社に対して優位に立つことができます。

1ー3ー① 県内市町村や四国四市での連携

出展)高知市「高知市観光振興計画【平成31(2019)年度~平成35(2023)年度】」
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/material/files/group/19/siyousyo.pdf〉(2020年2月25日)

また、この案件を獲得した企業は3年契約。一度受注すると3年間高知市とお付き合いできます。その間高知市と信頼関係をしっかり構築すれば、高知市の観光行政全般を深く理解することにつながり周辺ビジネスの受注なども期待できます。

まとめ

最後にまとめです。

・観光振興計画はプロポーザル案件のヒントになる
・企画提案書を書くときは観光振興計画の課題や方向性を踏まえ、自治体に寄り添った提案を

さて、次回は観光編として多様な観光関連の自治体発注のお仕事を引き続き見ていきましょう。

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